2016年3月7日月曜日

波乗りジョニー


早川です。

トオル先生が五反田ブログでサイドコントロールについて書いて下さっていました。

サイドコントロールいろいろ

トライフォースではサイドコントロールを細かく体系化しています。

「名前と形を覚えるのに時間が掛かりそう」という印象を持たれる会員さんも多いと思います。しかしトオル先生が仰られているように、意味を理解すると頭に入ってきやすくなると思います。

「ニーリング、ツイスティング、スプロール、オープン」は、そのまま「正座、捻る、伸ばす、開く」を英語化しただけです。グローバルネーミングの法則に基づいています。

また、ベーシックカリキュラムで示したのはあくまでも基本の類型です。実際にはクロスフェイス式のスプロールベースを用いたり、リバースクロスボディ式のツイスティングベースを用いたりと、あらゆる組み合わせで相手をコントロールします。

この組み合わせに関しては、意味を覚えると同時に「規則性」を理解することが大切です。規則性さえ守れば、一つ一つの形を個別に意識せずとも、スムーズに組み合わせて展開できるようになります。

早川個人的には、同体格の相手であれば、上半身はクロスフェイスで、下半身はレッグピンで制し、自分の重心はスプロールベースで押さえる方法を好んで使います。自分より大きな相手であれば、クロスボディで乗って体を相手に預け、相手のブリッジやプッシュによる”煽られ幅”をあらかじめ考慮しておきます。

大きな相手だからこそガッチリ首を固めて動きを止めたい、そういった技法を好まれる方は多いと思います。しかし私はあまりその技法は用いません。

以下に私が「波乗り技法」と呼んでいる技法を説明したいと思います。波乗りはサーフボードではなく浮き輪やボディーボードによる波乗りをイメージして下さい。

私は、大きな相手を押さえ込む時には「固めたところでどうせ動かれる」と考えるようにしています。完全にねじ伏せることはそもそも無理と考えます。

なのでタイトに固めるよりも、むしろリラックスしてあらかじめ多めに相手に乗っておき(多めに乗るというニュアンスもまた少し難しいのですが)、煽られた時の準備をしておきます。

そして実際に相手に煽られた時には、相手に身を任せて波乗りのようなイメージでバランスを保ちます。そうすることにより、その波の過ぎ去った後には”普通くらいに”相手に乗っている状態が生まれます。そして次の波が来る前にまた少し相手に多めに乗り直しておきます。これを繰り返します。

波というものは、白波が立ち始めた時に恐れて後ろに身を引いてしまえば、結果として最も威力が強いタイミングで波に巻き込まれることになります。しかし一方で、どんな大きな波であっても、どこかで見切りをつけて一気に前に進んでしまえば、白波が立つ前にそれを乗り越えて波の向こう側へと行くことが出来ます。

押さえ込みも同じです。相手のエスケープの白波が立つ前に大きく身を乗り出して回避することが出来ます。

伝わりましたでしょうか。トライしてみて下さい。